過去の記事を再投稿(別サイトにて2019年8月28日投稿)

Tradition of Wildlife

訳すと野生動物の伝統となります。僕はこの言葉を大事に写真家活動を続けています。
この言葉は野生動物が築き上げてきた生き方を尊重しようという意味を込めています。

自然に生きる野生動物たちは数百、数千年変わらない生活を続けています。
大雪山のキタキツネは花畑の中でウサギやネズミを獲り、ハイマツの根元に作った巣で待つ子ギツネに運び、それを与えるとまた狩りに出ます。

アラスカのカリブーは出産に最適な地と冬を越すための土地を見つけ、常に移動することによって生き延びる術を身につけました。動物たちはそのような生活を遥か昔から続けています。

伝統とも言える彼らの生き方を僕ら人間がこのまま壊し続けていいか。
動物たちの生きる権利や尊厳を無視していいのか。
僕は日々自問自答しながら過ごしています。
そして動物たちが動物らしく生きる姿をこの先も見ることができる地球であってほしいと思っています。

僕はあらゆるエネルギーを使いながら暮らし、撮影しています。
車も使うし、アラスカに行くために飛行機やセスナも利用します。自然が大事だからと活動することによって、人より多くのエネルギーを使って自分は生きているんだと気づきました。
僕は自然にダメージを与えながら撮影をしていることをしっかりと自覚して、写真を通して多くの人に自然の美しさや大切さを伝えなければいけないと考えています。

将来、僕の写真を見てくれた人たちが人間の社会と同様に自然を大事にしようと思ってくれるように日々活動してきたいです。

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